1/27/2011

音楽の期末テストにかける生徒たち

えらく大袈裟なタイトルですが、実は私が作る音楽の期末テスト、生徒たちが生涯で唯一満点を取るチャンスだったのです。だから本気そのものです。

なぜ満点をとることが可能なのか?

まず試験範囲のプリントを生徒に渡します。テスト問題は

  1. そのプリントから抜粋して出す。
  2. 問題の順番を変更して出す。
  3. 回答の選択肢の順番を入れ替えて出す。
  4. どう考えても答えが一つしか無い問題に変える。
  5. そのまんま出す。
それを知っている生徒たちはプリントを渡された瞬間
「先生、そのまんま?まんま?」と本気で聞いてきます。
そんな事言えるわけ無いじゃん!!
でもお互い手の内を知り尽くしているので、騙し合いまたは賭けとなるのは必至。

例えば4の場合の問題は
※ベートーヴェンの交響曲第5番の第1楽章はある形式で作られています。その形式とは何?次の中から選び、記号で答えない。

ア. ドナタ  イ. アナタ  ウ. ソナタ  エ. カナタ  オ. ヤマダ

もちろん答えはウのソナタ。でも試験中にもかかわらずクスクスと笑いが起きます。

たまに5番の「そのまんま出す」をやったことがあるのですが、生徒の読みがズバリ当たることがあり、生涯唯一の満点を取られてしまうことがあります。
花丸を見た瞬間の生徒の顔、あれこそ満面の笑みと言うべきものでしょう!たとえ次の時間に別な教科の答案用紙を渡されてどん底の気分を味わうとしても、至福の瞬間には間違いありません。


しかし、惜しくも1問外した生徒たちは最後まで食い下がります。

例を挙げると、答えは「ティンパニ」、でも生徒が書いたのは「チィンパニ
食い下がり例:シャープペンの調子が悪かったから
前の席の奴がぶつかって伸ばしが長くなってしまった
先生、もう俺は生涯で満点を取ることはできないんだよ
頭ではわかっていたのに手が勝手に動いた

など、笑える理由ばかりでした。

本来、知識理解の評価項目に入れるべきテストなので厳密には許されない問題作成方法なのですが、実技教科であり実技の評価を重視していたこともあって、自分自身が楽しませてもらいました。テストとしてはいい加減なのですが、生徒たちがあれだけ真剣に音楽の記号などを覚えようと努力し、結構覚えてくれたことが実際の演奏でも役立ちました。

年に3回の期末テストでしたが、私自身がとても楽しかった!

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