1/13/2011

不登校のきっかけ(友人関係)

 友人関係に亀裂が入って居場所がなくなり、不登校になることが多いと思います。常に仲良しグループを形成している女子生徒にその傾向が強く、グループから疎外されて別のグループに助けを求めたり近づいたりするが、別のグループでも居場所がなくって欠席に至ることがあります。
女子生徒は友だちのある一部のみを見て盲目的に親近感を持つ傾向が強いため、対立する考えが表面化したりすると今までの信頼が嘘のようになくなったりするようです。

女子生徒への指導は、つかず離れずの状態で注意深く観察する必要があり、指導に入るタイミングを図るのが難しいことが多いと感じます。

私が扱った男子生徒は、中学2年の時にクラスメートと口喧嘩をし、そのまま卒業するまで教室に入ることはありませんでした。お互いの非を認めさせてた上で、人間関係の改善を計ったのですが、私が思った以上に根が深かったために改善できませんでした。
不登校の生徒は小学校時代から相手の生徒に対して強い不快感を持っており、結局その時の口喧嘩はその不満が爆発した形で現れたようです。
朝迎えに行ったりして何度か教室には顔を見せたこともあったのですが、「先生、俺、教室は無理」というのが彼の回答でした。
性格的には温厚な性格で、どちらかと言えばクラスで目立つということはなかった生徒です。
彼が特異な不登校タイプだったのは、放課後必ず部活動には休まず参加していたこと。
私が顧問をしていた音楽部だったのですが、彼はホルンの担当でした。同パートに先輩がいないため、実質彼がパートリーダーだったのです。

当然のことながら、教室に入った時の彼の表情と部活動中の彼の表情は全くの別人!
部活動では間違いなく彼の居場所があり、自信を持って活動できる場所だったのだろうと思います。

部活動での意欲とか自信とかをクラスでの生活へ結びつけたかったのですが(勿論クラスメートたちも協力してくれました)、当時の私の指導力ではそれができなかったとしか言いようがありません。

中学校生活の半分が不登校だった彼ですが、単位制の高校に進学することができました。しかし、残念ながら彼の父親が脳内出血で倒れ、家庭の事情で退学したそうです。退学後に彼と一度会ったことがあったのですが、元気そうで不登校だった頃の弱々しさは感じられず、何より男臭くなって一家の大黒柱のような雰囲気を醸し出していたことを記憶しています。

0 件のコメント:

コメントを投稿