5/03/2012

部活動・・・保護者引率についての補足、確認

実際に保護者が子供たちを相乗りで送迎し、事故を起こしてしまったケースもあり、不安に思っている方が多いので再掲および捕捉説明したいと思う。

まず、部活動はほぼ学校管理下となる。
「ほぼ」と記載したのは、保護者会主催で練習を実施した場合は学校管理下外となるからであり、同じ活動をしていても学校管理下なのか否かによって問題が生じてくる。
たとえ部活動顧問の教師がその場にいたとしても、保護者会主催であることが書面等によって明示されていればその活動中の事故はすべて保護者会の責任となる。

では学校管理下外の部活動とはどのような場合か?

  • 学校の部活動は休みなのだが、保護者会が主催して自主練習を行う場合
  • 出張その他の都合で顧問、副顧問教師が不在になる(指導することができない)場合に保護者および外部コーチが指導にあたった時
  • 正規の部活動時間が終了し、それ以降も延長して活動を行う場合(この場合、校長および顧問が連名で部活動延長承諾書を作成し保護者が承諾を提出していれば、学校管理下の活動となる)
学校管理下であるか否かが明確になっていないと、活動中の怪我の際に支払われる健康会からの治療費請求の対象外になることもある。健康会が治療費を支払ってくれるのは「学校管理下」の活動中の傷害のみだったはず。
傷害ならまだいいが、後遺障害や死亡事故が起きる可能性もあるため確認が必要である。

さて最大の注意点は、「子供たちを送迎中の交通事故であり、尚且つ他人のお子さんを同乗させて事故を起こした場合」である。

まず、保護者による相乗り送迎が学校管理下となるのかどうか確認して頂きたい。まずはその確認が大切。
殆どの学校は保護者による送迎については「協力」と認識しており、学校管理下ではないと考えているはず。いざ事故が起これば「それは運転者の責任で対処して下さい」ということになるだろう。中体連の大会は学校管理下の大会であるため、本来は学校や教育委員会がバスを手配すべきだと思うが、市や学校の予算の問題も大きいため地区大会等では保護者が送迎して現地集合、現地解散も多い。

そういう前提で・・・
多くの部活動が保護者会において「承諾書」をとっているはずである。
ただし、「事故が起きても運転者の責任を問わない」という承諾書の文面は間違いである。
自動車事故の場合、自賠責保険、任意保険によって支払われる保険金があるし、法的にも当然運転者の責任が発生するので「事故が起きても運転者の責任を問わない」という文言は常識的に通じない。

承諾書をとる最大の目的は、保護者会としてお子さんたちを安全運転に努めて送迎します。事故が起きた場合には加入保険によって可能な限り補償しますが、『不当な請求』については一切応じません。また被害者となった場合は不当な請求をしませんということの確認だ。
事故後に示談が成立したにもかかわらず更に補償や慰謝料を求めたりする、その不当な請求を防ぐ必要があり、そのための承諾書であると私は考えている。




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