3/16/2012

教師の規範意識と判断の甘さ

今日は娘の部活動指導で2つの問題があったが、指導者が全くその意味について理解していないので書きたい。それとこの件については子を預ける保護者としても知っておいて欲しい。


  • 問題点1:現在娘の学校の部活動終了時刻(=下校時刻)は午後6時。つまり6時にはすべての活動を終了して学校を出るということだ。しかし、明日大会のため午後6時30分まで保護者への通知や承諾なしに活動時間を延長した。

この問題点は、規範意識を教育すべき教師が自らルールを守っていないことにある。午後6時下校ならその時間を遵守しなければならない。
もしも時間を延長して活動したいのであれば、校長と部活動顧問の連名で活動時間延長承諾書を作成し、承諾した保護者の子供たちのみで延長時間を遵守して活動しなければならないのだ。


  • 問題点2:本日の練習は本来は外練習であったため、生徒たちは体育館用の競技シューズを持参していない。しかし、体育館が空いたため急遽通常練習に切り替え、シュージを持参していない生徒たちに対して「戻れる人は自宅に戻ってシューズを持ってきて」と言っている。
体育館が空いたので外練習から変更するのは別に問題ない。シューズは通常の上履きを使用すればいいだけだ。しかし、最大の問題は「シューズを自宅まで取りに行って欲しい」と言ってしまったことだ。

これは実際にあった話だが、忘れ物をした生徒に対して担任が「今すぐ戻って持って来なさい」と指導し、生徒が自宅へ戻る途中に交通事故に遭ってしまった。幸い命は取り留めたらしいが・・・。
教師は子供を預っている以上、自分の管理下外に子供たちを置いてはならないのだ。


2つの問題点、教師がルールを守らないことと教師が子供を管理できない状態においてしまうという事。
活動時間を勝手に延長したが故に性的被害や交通事故、その他の犯罪に巻き込まれるケースもある。良かれと思って自宅に戻したことが最悪交通死亡事故につながる。

そこまで最悪の事が起きてほしくはないが、いざ自分の子供達が教師のルール違反や配慮のなさから事故に巻き込まれて、死という最後を迎えてしまった場合、親として「うちの子は運が悪かったんです」で済むだろうか?教師さえ時間を守っていてくれれば、あるいは自宅にわざわざ戻す必要性はあったのか?と考えて怒りをぶつけるのが普通ではないだろうか?

指導者は常に子供たちが安全に、そして安心して活動できるように配慮しなければならないし、下校後自宅に戻るまでの安全指導は絶対に必要。そのために指導する側としての鉄則としてのルールがある。
また、保護者としても教師にルールを守ることを常に求めなければならない。大会が近いから、一生懸命やってくれているからという感情論に左右されてはならない。
ルールを無視した活動には子供が世話になっていても敢えて釘を刺さなければならない。

子供を育てるということはそれだけの配慮が指導者と保護者に必要ではないだろうか?

3/10/2012

引率計画・参加計画・指導計画の重要性

昨日、娘が所属する部活動顧問が参加計画を作成していなかったため、思わず電話で説教をかましてしまったが、たかだかA4 1枚の引率計画等がいかに重要か知ってほしい。

それらの書類作成の目的は?

  •  保護者および生徒に日程、時程、会場、留意事項、引率者、引率方法について周知徹底を図る。
  •  現況を考えれば、非常時の対応について確認しておく必要がある。例えば、生徒が怪我をした場合、交通事故の場合、その他災害時の確認事項。電話が通じればいくらでも連絡は可能だが、昨年の震災時のような場合、万が一の場合に子供たちを親に引き渡す場所を確認しておかなければならない。それを徹底しないと子を迎えに行った親が二次被害に巻き込まれる可能性も有り得る。
  • 全職員に引率計画を配布することにより、非常時に全職員が対応できるようにしなければならない。部活動指導にもかかわらず、自校の生徒がいつどこでどのような活動をしているのか、特に管理職、学年主任、学級担任は把握しておかなければならない。
  • 指導計画は、教職員自身が自分の身を守るための術となる。理解しにくいかもしれないが、たった1枚の書類が最終的には裁判において証拠となる。こういう書き方をすると「教師が保身のために作成するのか?」と怪訝な顔をする人間も多いが、いざ死亡事故が起きた時、指導計画の有無が過失責任の割合を確定してしまう。しかも、指導計画を作成していない場合や顧問が生徒の活動に伴っていない場合、県や市は教師を救ったりはしない。裁判の賠償金額を全額教師の個人負担とするのが通例だ。
指導計画は事故や災害が起きなければほとんど無視されがちで、口頭や携帯メールでも十分そうな気がするが、しかし他人の子供を責任をもって預かる以上きちんとした形で指導計画を形として残すのが義務である。
事故がなくて当たり前、しかし事故は思いがけず発生するものだ。
最悪の事態を想定して改革を立案しないと、非常時には全く対応できなくなってしまうであろうし、そこまで考えて対処するのが人の命を預かる人間の責務である。